紙をつかった伝統工芸

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美濃和紙 美濃和紙
岐阜県美濃市
1300年の伝統を誇る美濃和紙は江戸時代に最高級の障子紙として全国に名を馳せました。
また、伝統の技法によって作られる本美濃紙は国の重要無形文化財にも指定されています。
美濃和紙は、なめらかでやわらかく、にもかかわらず、とても強いという特徴を兼ね備えています。それを元に制作されたのが、Vera Ilyushechikina氏の“SNOWFLAKE”という作品です。
“SNOWFLAKE”は雪の結晶の形を元に、美濃和紙の伝統的技法を用いて一枚一枚、丹念に漉きあげられた作品で、同氏が「まさに子どものころにロシアで見た、本物の雪の結晶そのものだ」と絶賛したほど、美しく素晴らしい作品に仕上がっています。
IEDA paper-craft
http://www.iedashikou.com/1_100brand/jp/paper/products/snowflake/index.html
岐阜提灯 岐阜提灯
岐阜県岐阜市
昔から岐阜県の美濃地方は優れた和紙の産地であり、この薄くて丈夫な和紙や近隣で採れた良質の竹材を用いて提灯が作られてきました。
岐阜提灯のおこりは諸説あるものの、宝暦年間(1751年~63年)岐阜の提灯屋十蔵が提灯を製作し、これを尾張藩に上納してからといわれています。
文化文政年間(1804年~29年)になると、草花を描いた提灯が普及し、天保年間(1830年~1843年)には薄紙張り絵提灯が岐阜提灯といわれるようになりました。その後明治になり、形状・絵模様・色彩等改良を重ねて今日のような精巧優雅なものになりました。
素材を生かした職人の技により岐阜提灯はその季節感と灯明に写し出される優美さで人々の心に潤いとやすらぎを与えてくれます。
岐阜市役所 伝統工芸品掲載 http://www.city.gifu.lg.jp/9744.htm
岐阜和傘 岐阜和傘
岐阜県岐阜市
岐阜の和傘作りは、寛永16年(1639年)松平丹波守光重が加納藩主になった折、明石(兵庫県)から傘職人を連れて来たことに始まり、地場産業として和傘作りの基礎が確立したのは、宝暦6年(1756年)、加納藩主となった永井伊賀守尚陳が下級武士の生活を救うため内職として、身近に入手できる美濃和紙と真竹を用いた和傘作りを奨励したことがきっかけといわれています。
岐阜市加納地区は日本有数の和傘の町産地で、製造工程が細かく分業化され、手作業による幾多の工程を経て、見る人、使う人を和ませる繊細な手工芸品を作り出しています。今日も、この伝統技術は加納の町に受け継がれ、傘を広げた干し場の光景に、当時の和傘作りの町並みの華やぎを見ることができます。
岐阜市役所 伝統工芸品掲載 http://www.city.gifu.lg.jp/9744.htm
岐阜うちわ
岐阜県岐阜市
古くからうちわは納涼や日よけに使用されるとともに、貴族の装飾用として、また儀礼的なもの(軍扇など)に用いられてきました。
江戸時代に入ると、紙の製造技術の発展とともに、うちわの製造技術も進歩し、一般にも普及しました。岐阜でも美濃地方の和紙や良質の竹を用いて江戸時代からうちわ作りがはじまり、幕末には漆を塗った塗りうちわが作り出されました。
岐阜うちわは漆を塗ることで美しいツヤと深い色合いを引き出し、合わせて耐久性を高めた「ぬりうちわ」、柿渋をハケ引きして塗る「渋うちわ」、雁皮紙にニスを塗り、その涼しげな透明感で近年好評を博している「水うちわ」の3種類があり、骨づくりから仕上げまですべて手作業で丁寧に作られています。
岐阜市役所 伝統工芸品掲載 http://www.city.gifu.lg.jp/9744.htm
のぼり鯉・花合羽(油紙) のぼり鯉・花合羽(油紙)
岐阜県岐阜市
のぼり鯉は徳川吉宗が行った享保の改革(1720年頃)で、「布の鯉のぼりは贅沢故、紙を使用せよ」とのお触れが出され、和紙の鯉のぼりが作られるようになり、それから伝統ある技法が今日まで受け継がれ作られてきました。
のぼり鯉は、美濃特産の手漉き和紙を使用し、絵は手描きです。子どもの健やかな成長、出世を願って、中国の故事にならい、のぼり鯉と名付けられました。油紙は慶長の頃より、美濃特産の和紙を原料として食物油等で仕上げた物で雨具として重宝され、花合羽はそのうちの一品で、通気性がよいので生花用の油紙として多くの人びとに今も広く愛用されています。
岐阜市役所 伝統工芸品掲載 http://www.city.gifu.lg.jp/9744.htm
伊勢型紙 伊勢型紙
三重県鈴鹿市
伊勢型紙とは着物の生地に柄や模様を染めるために用いられるものです。1,000年以上の歴史があり、紀州藩のもと江戸時代に飛躍的な発展をとげました。
現在、その生産量は全国の99%を占め、着物文化が衰退した近年では、美術工芸品や建具、インテリア等に型紙を使った商品の人気が高まっています。
写真は、その伊勢型紙を使って作られた指物(さしもの)の照明器具です。伊勢型紙は柿渋で張り合わせた美濃和紙に、職人がひとつひとつ彫刻刀で図柄を彫ったものです。繊細な模様とハンドメイドの温かさが癒しの空間を演出します。
鈴鹿市伝統産業会館 http://densansuzukacity.com/
手漉き和紙 提灯
山口県萩市
明治26年生まれの創業者「大谷源一」は幼いころから細かい手作業や筆を持って字や絵を描くことが好きで、17歳で和傘・提灯の製造技術を習得すべく修行を積み、大正5年に独立して「大谷提灯店」を開業しました。以来、70年余りの長きにわたり妻の久代と二人三脚で萩市及び近郊地域の提灯製作に携わってきました。 その後、書道が得意であった四女の良江と木工作業に秀でた伴侶の石太郎が後を継ぎ、新型提灯を発案するなど販路拡大に努めました。 現在は三代目当主が、夫婦で提灯の似合うまちづくりに貢献する手作り提灯を広めようと努めています。